2010年06月28日

アップルの初期ロット

iPhone4の筐体の作りがアレだというので、世間でちょっと話題になっている。iPhoneは名前の通り4世代目に入った訳だが、iPhone4は筐体含めかなり設計が変わっているから、実質的には1世代目の機械である。そう考えてみると、今回の騒動はアップルの初期ロットにありがちな事件であるので、とりたてて驚くようなことでもないといえる。

アップルの社史の節目となっている製品の初期ロットには、後から振り返れば、どうしてこんな簡単なことに気付かなかったのかというような失敗が紛れ込んでいたりするので、注意しなければならない。例えば初代Macintoshには自由に使えるRAMがほとんど載っておらず、すぐにRAMを増量したモデルが発売された。iMacも似たような失敗をしているし(ボンダイカラーには二つのバージョンがある)、Mac OS Xの最初のバージョンに至ってはそれはそれは大変な出来映えであった。最初期のiPodやiPhoneには目立った不具合がなかったので、みんなその事実を忘れていたのかもしれない。iPadはちょっと手を滑らせるとディスプレイが事故車のフロントグラスみたいになるというので業界を震撼させたが、そういえばこういう話は久々に聞いたような気がしないでもない。

まあ、そういう辺りも含めて機械を愛せる者でもない限り、初期ロットには手を出さない方が良いという法則は健在だということである。これは何もアップル製品に限ったことではない。ライバルのマイクロソフトの製品、こちらはソフトウェアだが、それらにも、バージョンを三つ重ねなければ使い物にならないというお約束がある。

もうひとつ言えるのは、多少の失敗など恐れずに自ら革新的と信じる新製品を世に送り続けるメーカーと、多少の不具合など恐れずにそれらを買い続ける狂信的なユーザーの両方が、コンピュータ業界の発展には必要不可欠だということだ。これまでも、そしてこれからも永遠に。巨大化したメーカーよりもベンチャー企業の方がそうした分野で強いのは、いわば当然のことなのだろう。時価総額でマイクロソフトを上回るほど大きくなったアップルが、いまだフロンティアスピリットを失わず、iPhone4の初期ロットで失敗をやらかしたことは、その意味で大変喜ばしい。

まあ、ぼくは買わないけど。



posted by 白林檎 at 17:30| Comment(0) | TrackBack(0) | Mac | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。