何だか競馬ネタを書くのも久しぶりである。思えば今年の競馬界は二度の大きな喪失に見舞われたものだった。春には名牝ウオッカが引退して繁殖入りし、夏には芦毛の怪物オグリキャップが急死した。しかしそれらとは関わりなく、また有馬記念がやってくる。
前日発売の段階で、ダントツの1番人気に指示されているのがブエナビスタ。ジャパンカップでは降着の憂き目にあったとはいえ、その実力に疑問符を付けるものはいないということだろう。今年の実績が飛び抜けて良いのはもとより、昨年の同レースでは三歳牝馬にしてドリームジャーニーの二着に入っているのだ。
有馬記念では、過去30年間に渡り、六歳以上の勝ちがほとんどない。79年のグリーングラスの後はダイユウサクの勝利があるだけである。最も勝利数の多いのが四歳で、それに三歳馬、五歳馬の順で続いている。秋のG1シリーズ最終戦ともなると、若さと経験を兼ね備えていなければ勝てないのかもしれない。牝馬であることを差し引いても、このデータすらもブエナビスタの勝利を約束しているかのように見える。
だがしかし。それでは面白くない。有馬記念はやはり、自分が人気投票の筆頭に記した馬を買うべきレースである。ドリームジャーニー単勝。