新しい元号が「令和」に決まった。出典は万葉集だそうで、まあその辺の解説は新聞なりウィキペディアなりを見れば書いてあるので詳しくは触れないけれども、白林檎的には日経新聞にある京大・阿辻名誉教授のコメントが良かった。記念に抜き書きしておこう:
- 「令」には、「令嬢」「令息」といった言葉に使われるように「よい」という意味がある。
- 「令」の漢字の構造は、ひざまずいている人に申しつけているという形で「命令」の意を含む。このため、令和を漢文調にすると「和たらしむ」とも読める。
それから、和は古来日本を表す字でもあるので、「よき日本になるように」という気持ちもこめられているのかなと個人的には思う。
元号が実用的か否かについてはいろいろと議論はあるが、少なくともこの国の時代というものが、それによって区切られ、印象が総括されるという面は確かにある。令和の日本はどのようになっていくだろうか。
それにしても、新元号発表がこれほど盛り上がるとは思わなかった。日本人は本当にお祭り好きだとあらためて思った。かくいうぼくもそれなりに楽しんでいる訳だが、このように新元号だ即位式だと明るい方向に騒げるのも、今上陛下の粋な計らいがあったればこそだろう。時代が切り替わるなら節目は楽しい方が良いに決まっている。青年時代まではお茶目な方だったそうだから、国民の騒ぎ様を皇居から眺めて、ご自身も楽しんでいらっしゃるのではなかろうか。
同時に、皇太子の即位をお祭りムードにしたいというような、今上の親としての情もそこはかとなく感じる。新しい時代の皇室を目指した平成の有終を飾るにふさわしい発表だったと思う。
ところで、菅官房長官の発表会見はネットで中継されるというので、せっかくだから見物に行こうと思っていた訳である。ところが、見ることができなかった。夫婦揃って寝ていたからである。次は頑張って生中継を眺められるよう、令和年間は生活リズムを整え、維持していきたいものである。